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未成年者の起こした事故
慰謝料支払いは?

加害者の責任能力について

未成年者が加害者となった場合

未成年者が加害者であったり、被害者であったり、またその時に未成年者の法的な立場を考えながら示談代行をしますが、ここでもう一度その法律問題について考えてみます。

未成年者が自動車を運転していたり、バイクを運転していた時に交通事故をおこした場合に、未成年者が不法行為の責任、すなわち損害賠償責任を負わなければならないかと言うことが問題となります。

ここで法の規定を考える必要があります。民法712条は未成年者が他人に損害を加えた場合に於いてその行為の責任を弁識する足るべき知能を具えない時は、その行為につき賠償の責任を負うことはないと規定しています。

この規定は、加害行為をなした未成年者が、その当時一定の判断能力(責任能力)を欠く時は、不法行為責任すなわち損害賠償責任を負わないことを規定したものです。この責任能力とは自己の責任を弁識するに足りるべき精神的能力、すなわち、自己の行為の結果を弁識しうる能力を意味しています。

このような判断能力がない場合には不法行為に基づく損害賠償責任を負わないことになるのです。そこでこの責任能力と言う事の意味をもう少し考えてみることにしましょう。

その行為の責任を弁識するとは、単にその行為が道徳的に非難されるものであることを知るだけではなく、その行為の結果が違法のものとして法律上非難され、何らかの法的責任が生ずることを認識することです。

しかし具体的な損害賠償債務の発生まで認識する必要はありません。また、その責任を認識しうる知能があればよく、現実に認識したことを必要としないのです。

責任能力は、その人によって、また行為の種類によって、各場合ごとに決定されるものです。人によって知能の発育程度が異なり、同一人についても、モノを盗んだり毀損したりする行為については責任能力があるが、信用や名誉を傷つける行為については責任能力が無いこともありうるからです。

具体的な責任能力の判定基準

刑法では14歳未満を刑事責任無能力としていますが、民法では具体的な年齢で区別する方法をとらないので、年齢によって決めることはできませんが、しかし概ね責任能力は10歳から12歳くらいまでに具わるものと思われます。

裁判例では、11歳10ヶ月の少年が自分の自転車を運転中に人と接触し負傷させた事案で、その少年に責任能力を認めたものがあり、また反対に12歳2ヶ月の少年が友人と遊んでいて目にケガをさせ失明に至る事故では、責任能力を否定したものもあります。

このように単に年齢のみで責任能力を判定することはできませんが、だいたい12歳から13歳くらいが責任能力の存否の境いであるように思います。

高校生や中学生においては、責任能力を認めて差し支えないように思えます。小学生が自動車を運転して事故を起こしたばあいには責任能力は否定されることになるでしょう。

とは言え、このような場合は民法714条によって監督義務違反者である親が原則として責任を負わなければなりません。

被害者が未成年の場合について

ここでの問題点は二つの事が考えられます。第一は、未成年者が被害者の場合で、被害者側に過失があつ場合の過失相殺における能力について、第二は未成年者が被害者として損害賠償の示談が可能か否かと言う事です。

そこで過失相殺の点から考えてみましょう。民法722条は過失相殺の規定であり、この規定は被害者に過失があるときは裁判所は損害賠償の額を定めるとき、これを斟酌することができるとしています。

この過失相殺の場合も前述のような不法行為の責任能力を前提としていると考えますと、年齢が13歳以上くらいでないと過失相殺ができないと言うことになります。

このような考え方もできない訳ではありませんが、一般には、過失相殺の前提の未成年の能力としては、事理弁職能力すなわち、損害の発生を避けるのに必要な注意能力があれば足りるとされています。

そこで、10歳くらいの小学生が交通事故の被害者であれば、責任能力はなくても事理弁識能力はあるので過失相殺の適用を受けることになります。例えば、小学生の子供が渋滞中の車の横から飛び出してきて対向車から跳ね飛ばされて負傷を負った場合などは、この子供の慰謝料を含めた損害額から控除する結果となります。

未成年者が被害者の時に加害者と示談ができるか

高校生くらいであれば不法行為に関する責任能力があるので慰謝料を含め損害賠償責任を負わなければならないから、自分の損害については自分で請求し、示談も可能ではないかと考えられるような気もしますが、結論としては未成年者は示談行為はできません。

民法は契約締結の前提として行為能力がなければならないと規定しています。未成年者が法律行為(例えば示談)する場合は法定代理人、すなわち両親が法律行為を行うことになります。たとえ19歳11ヶ月であっても未成年は示談はできません。